イマジネーションが湧く演奏の練習
感覚を開くとイマジネーションがとても湧くようになります。感覚を開くとは身体をリラックスさせ、重力が無くなり身体が宙に浮くような感覚で、自分の周りの空間が果てしなく広がっていくのを感じるようにします。演奏するときもこのように感覚を開くと、音が宙を舞うような何か立体的な広がりを 感じるでしょう。 ではどのように演奏すればよいのでしょうか。やってみると意外に難しいことに気付きます。楽譜や指の方に気持ちが集中したり、音に神経を傾けても楽器から出る音にだけ意識が向き、空間の広がりまで感じることはなかなか高度なことです。意識を全く違う方向に変える必要があります。 まずは簡単な曲や音階から、または凄く ゆっくりから練習すると良いでしょう。感覚が開き、空間に広がる響きにイマジネーションが湧いてくる状態である事を確認しながら弾くようにしましょう。 音を聴く感覚自体を鍛える意識で練習します。 子供時代は機会さえあれば、このような感覚を自然に身に付けることがでます。しかし大人はそれを意識的に身に付けねばなりません。漠然と楽器の練習だけしていると、ひたすら音程とリズムに追い回され、指や腕を動かす運動だけになってしまいます。感覚の意識を変えることにより、楽器がより身近になり心から演奏をしている実感があるでしょう。 私の経験では伴奏や感覚の良い共演者がいると飛躍的にイマジネーションが湧く状態になりやすいです。 この練習は練習自体が楽しくなるものですので、是非取り組んでみて下さい。