身体とリズムの関係

音楽はリズムメロディーハーモニーが密接に絡み合っているので、どれか1つだけ抜き出すことはできません。しかし敢えて今回はリズムについて考えてみましょう。

リズム感が良いとか悪いとか言いますが、いったいどういうことでしょう?楽譜に書かれたリズムを正確に刻めるということではありません。

リズムとは音の動きのとこです。同じ音が長く続いていてもリズムが無いのではなく、静かに流れているのです。空気の流れを想像して下さい。密閉された空間以外は必ず空気は流れています。音も静かであっても必ず流れており、その流れを意識することで音程が安定したり、次の動きがスムーズになったりします。(例外はもちろんありますが)


演奏をする際、音楽の動き、つまりリズムは身体の動きから生まれてきます。歌が身体を流れ、それが身体の動きとなり楽器に伝わります。特に背骨の辺りにその流れを感じ、振動のような小さな動きが全身に波及して行きます。

動きと言うと、物理を思い浮かべる方もいると思いますが、全くその通りです。

身体が物理的に自然な動きをしていると音楽の流れも自然になるのです。

身体の構造はやじろべえのもう少し関節が多い感じをイメージして下さい。やじろべえにモビールを合体させた感じでしょうか。
全身がバランスを取りながら重心がしっかり通っている感じです。
重心はやじろべえの支えのように固定されているのではなく、五重塔の心柱のようにしなやかに動きます。

その様な自由にバランスが取れた身体が、自然界のあらゆる動き、ある時は蛇行する水の流れ、ある時は通り抜ける風、またある時は寄せて返す波といった自然の動きを再現するのです。

四分音符が4つ並んでいたら、タンタンタンタン、では無く、4泊の空間が曲の流れに乗って動いて行くのです。



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