音階練習ってなんのため?
楽器を演奏される方なら音階練習をしたことの無い人はいないのでは無いでしょうか?
しかし、本当にその理由や必要性を理解して練習できているでしょうか?
漠然と音程が良くなるよう…、と思われるかも知れませんが、なぜ音階練習をすると音程が良くなるのでしょう?
音階練習の理由をきちんと理解すると、効果的な練習ができ、音程だけでなく、初見力、音楽性の向上も期待できます。
その理由はズバリ、音楽の文法を理解することです。
例えば全く知らない言語をフリガナを振って読んだとしても、自然に聞こえないのはもちろん、内容も伝わるかどうかも分かりません。音楽でも同じことが言えるのです。
ただ音符を並べただけでは変な音楽にしかなりません。そこに伝えたい内容を踏まえた強弱、イントネーションがあって初めて自然な音楽となります。
音楽の文法を理解していると、どういうイントネーション、強弱、フレージングで演奏すべきか瞬時に閃くようになります。
例えば本を読むような感じです。私たちは本を一語一語読んでいるのではありません。1つの単語、あるいは文章をまとめ理解し、文字を読んでいることすら忘れて、本の内容に浸ることができます。
本を読むように楽譜が読めたら、自然に流れのある音程、強弱、フレージングなどが出てくるようになります。結果、音程が良くなるのです。
もちろん楽器を弾くフォームが正しいことが前提ですが、いつまでも形にこだわって音程を直していては人生が終わってしまいます。なるべく早い段階で本を読むように、音楽のネイティブスピーカーになれるように音階を練習しましょう。
次回、その音階練習の仕方を紹介しようと思います。