光と音 音楽は音でできた景色

光は電磁波の波、音は空気の振動の波です。
目に見えるものは、様々な周波数の光の波が組み合わさったものを目が捉え、脳が認知したものです。それと同じように音楽も、様々な周波数の音の組み合わさったものを、耳が捉え脳が知覚します。

まるで美しい景色が広がるような演奏の秘密がここにあるのではないでしょうか。美しい景色を眺めるように、音と音の重なり合いとその広がりの空間を意識して演奏することが大切になります。

しかし、人間の耳はたくさんの音の中から注目した一つの音を抜き出して聞く力は優れていますが、逆に同時に様々な音を聞くことには慣れていません。同時に聞いても脳が注目した一つの音に焦点を当て、他の音を認知しないようにしてしまうのです。

リラックスして何気なく音楽を聴いているときは全体の響きを同時に捉えていても、楽器を弾こうとするとどうしてもある特定の音に注意が注がれがちになります。
日々の生活ではこの能力は欠かすことが出来ないのですが、音楽を演奏するときは、違う能力を使うべきです。

様々な音が重なり合う音の響き全体を捉え、まるで美しい景色を眺めるように聴くことが大切です。

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