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耳の訓練と心

人間の耳は雑踏の中でも特定の人の話が聞こえる優れたものであるが、演奏するときは特定の音を聞くよりも、全ての音を同時に聞くことが大切。右脳が活性化されリラックスした状態になり、イマジネーションが働きやすくなる。音楽の持つ色や動きが景色が広がるように見えてくる。 しかし、以外に訓練しないと同時に音を聞くことは難しいようだ! 先日フルートの先生がレッスンを見学され、「大切なことを忘れていた!どう吹くかに囚われて、感じることを忘れていた!」と言われていた。目の前のあれこれに気を取られて、大切なことを見失うのは生に似ている 。

ヴァイオリン運弓時の脱力法

ヴァイオリンを弾かれる方で上半身に力が入ってしまう方、弓の動きに体が引きずられてしまう方がいらっしゃると思います。 先生には「力を抜きなさい」と言われていても、どう力を抜いたらいいのかよく分からない、知らないうちに力が入ってしまうなんてことはよくあります。 ちょっとしたエクササイズで体幹を鍛え、美しい奏法を身につけましょう。 まず真っ直ぐ立ちましょう。両足は肩幅に開き、骨盤を上に向けます。(でっちり…出尻?の逆向きです。) 下腹を引き締め背筋を上の方に引っ張り上げます。肩に力が入らないように肩を落とすようにしましょう。 そしてここからが大切。骨盤から背中の方に引っ張り上げたラインをみぞおちの辺りの体の中心に引き寄せます。引き寄せるとは上半身全体を引き上げていた力を体の中心の一本の線に細くする事です。引き上げるラインを細く線状にする事で、肩や胸の力が抜けます。そのまま胸から上を左右に回すように何回か動かします。中心のラインがよりはっきり意識出来るようになります。肩胸腕は引き寄せた中心線の回転につられて動くことを意識しましょう。 ヴァイオリンを持たない状態でこの感覚を掴み、その後ヴァイオリンを持って、同じ感覚で弾いてみて下さい。脱力出来ている感覚があればその感覚をよく味わうようにします。 初めは筋肉や神経の感覚が曖昧かも知れませんが、練習の初めや合間で何回も行って下さい。筋肉や神経が鍛えられれば脱力の感覚が分かるようになり、美しい奏法が身についてくるでしょう。 是非頑張りましょう!

自然なビブラート

ビブラートには指・手首・腕の3種類を曲想に応じて、あるいは自分の身体に応じてミックスしてかけます。また、美しビブラートに手の脱力はとても大切です。 人それぞれ個性があらわれるビブラートですが、一つのイメージを掴むと自分に合った、しかも自然なビブラートがかけられるようになります。 それは、はためくこと。旗が風になびくようにビブラートをかけてみましょう。(風になびく旗は柔らかいので、イメージすると手の力も抜けやすくなります。) 強風の時は細かく強く、そよ風の時は柔らかくゆっくりはためきます。歌の流れが風です。強い曲想では強風にはためくように、柔らかい曲想ではそよ風にはためくようにビブラートをかけてみましょう。 手の大きさや柔らかさは人それぞれです。旗の素材の柔らかさ重さ厚さによってはためき方が変わるように、それぞれの奏者の手や体に応じたビブラートが生まれます。これが音の個性にもつながります。 ビブラートは音楽の流れを表現しています。音符にすると音の長さが示されているだけですが、その中には様々な流れがあるのです。 歌をイメージして下さい。一つのフレーズの中でも様々な息使いで表現されます。その息使いをビブラートで表現しているのです。 感じている音楽と身体のバランスで自分の音楽が生まれて来ます。是非自然に生まれる自分の音楽を大切にして下さい!

学校の勉強にヤル気を出すには!

音楽と関係ないのですが、先日中学生の生徒と話していて、ふと音楽と同じだ!と感じたので、記事にしてみました。 その生徒はなんでも学校の勉強にヤル気が出ず、成績も伸び悩んでいるそうで、学校の勉強がめんどくさくなったり、どうしてもやる気が出ないそうです。 しばらくあれこれと話していて、ふと気付きました。その生徒は今はヴァイオリンを好きで通って来てくれているのですが、以前は本当に嫌々弾いているのが手に取るように分かる子でした。レッスンのとき良く「指だけ置いて音程が合うと思っているのか!」とか、「腕だけ動かして音楽になるのか!それはただの騒音だ」などと良く怒られていた話しを懐かしく出来るまで成長してくれたことは、本当に嬉しいことです。 つまり、その生徒はこの時点ではまだ音楽を一面的にしか捉えていなかったのでしょう。音楽は空間に現実とは違う世界を繰り広げるもの、つまり「目で見るような」「肌で感じるような」「匂いがするような」物とは理解していなかったのでしょう。 学校の勉強も同じです。例えば数学でいえば、ノートに書いた、ただの数字が、それを超えて空間に広がるように感じ取られたり、平面的なグラフや図形が手で触れられ感触が感じられるような、或いは図形の世界を探検するような感性があれば、もっと数学が楽しくなるでしょう。 国語でも題材の小説に出てくる登場人物の顔が目に浮かぶほど、或いはその人物があたがも知人であるかのように感じられたり。理科の星の動きで言うなら、地球や月・太陽の動く音が聞こえるように感じられたり、手を伸ばせば星を触る事が出来るように感じたり、という事です。 このように、正解、不正解のレベルで考えるのではなく、多次元的に捉える事が出来ればもっと興味が湧くはずです。 その分野の専門家となるような人はきっと、そのような多次元的な感じ方を無意識に身につけ、この上ない喜びを感じながら勉強する事が出来たのではないでしょうか。 現在の学校教育は常に評価をする事が求められます。しかしこの評価は客観的な形を求められるため、多次元的な捉え方を蔑ろにすることに繋がっているように思います。 将来を担う子供たちがイマジネーション豊かで、潜在的な能力をフルに発揮して成長出来ることを期待しています。

あなたの演奏は幸せにあふれていますか?

音楽の本来の目的は、潜在意識を解放し心の風通しを良くするもの。それは心が解放されていく豊かさを感じ、幸せになること。 一つの成長段階として高度な演奏技術を身につける事は大切なことです。しかし、もっと大切な事はその段階をさらに超え、心を解放する豊かさを得る事。それは聴いている人も豊かな気持ちにさせ、生きるエネルギーを湧き立たせます。 私たちは目に見えるもの客観的な物で評価をしがちです。 クラシックの演奏に於いてそれは演奏技術でなされる事が多くあります。演奏技術と言っても音の正確さ大きさ強弱の幅音色やビブラートのコントロールなど多岐に渡り、それらの巧みさを音楽性と勘違いする事があります。しかし、それらは言ってみれば物理的なものに過ぎません。 実はもっと大切なものは演奏者から発せられる「気」と言いましょうか、目に見えない耳で聴こえない何かなのです。音楽とはそんな心が映し出された音、そして音を通して演奏する人聴く人それぞれが心を通わすことができるものなのです。

ヴァイオリンの指板は強く押さえない

ヴァイオリンの習い始めは指板をしっかり押さえなさい!と指導されると思います。それはある意味正しいのですが、正しく理解しないと、むやみに力を入れてしまうことになります。 指の柔らかい子供はしっかり抑えることで、指の形を作り上達につながりますが、ある程度体の出来上がった人にとっては、力みの原因になります。また左手の指が力を入れることで固定されてしまい、音程もかえって悪くなります。 ここで脱力した指板の押さえ方について説明します。 手のひらは出来るだけ力を抜きましょう。 今まで力の入っていた人は、弦をしっかり押さえられていないような感じがするかも知れませんが、そのままにして下さい。始めは指板と弦が離れているくらい、弦が指板から少し浮いた状態で柔らかく押さえてみましょう。思い切ってぶわぶわして不安になるくらいやってみましょう。 よくある間違いは左手を脱力すると、右手の弓圧まで軽くなるとこがよくあります。音がしっかり出ないのは左手のせいではなく、右手が原因の場合もあります。 指板は軽く押さえても右手の弓圧はしっかり下腹で支えるように心がけましょう。下腹で弓圧を支えると、下腹から右手で音程を取る感覚がわかると思います。 その感覚が分かると、腹で歌うように音程も曲想も奏でられるようになります。是非試してみて下さい。

ヴァイオリン ピアノの奏法の共通点

ヴァイオリンとピアノは全く違う楽器ですが、奏法には共通点が非常に多くあります。 一体どこが共通点なのでしょうか。一つは身体全体の使い方です。下腹の丹田(場合によってはもっと下の方、遥か地球の中心)から歌のエネルギーが背中を通り、肩 腕 手 指先と流れ、楽器に入っていく感覚はまさに同じと言えます。 ヴァイオリンもピアノも手先だけでも弾けますが、これでは単なる音が出るだけで、音楽にはなりません。そのような落とし穴も共通点かもしれません! 二つ目の共通点は指の形。手のひらは脱力すると自然に全ての指が柔らかく曲がります。この力の抜けた形が、柔らかいホースのように歌のエネルギーを身体から楽器に流していくのです。もしどこかに余分な力が入れば、ホースが詰まった状態と同じになり、歌が自然に楽器に流れません。もちろん肩や腕に力が入っても歌は滞ってしまいます。 その他にもまだまだ共通点はあるの思います。ピアノもヴァイオリンも大変練習に時間のかかる楽器ではありますが、両方取り組むと音楽へのアプローチが多面的になり、より深い音楽ができるでしょう。是非チャレンジしてみて下さい。