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法隆寺とアンサンブル

  世界最古の木造建築と言われる法隆寺に使用されている木材は、木材の癖をそのまま生かすため、どれ一つとして同じ形が無いそうです。加工技術が現代のような機械を使う加工でなく、カンナで削り出す方法であるため、全て同じ寸法にすることが難しいのです。 そして、その不揃い 言うと悪く聞こえますが、木材の癖をそのまま残した部材をバランスよく組み合わせることであの美しく千年以上も建ち続ける法隆寺の建物が出来ているのです。 実はアンサンブルもこれと全く同じことが言えます。良いアンサンブルとは一人一人の癖を個性として生かし、調和を作っていくものなのです。音を合わせるために皆同じ弾き方、チューナーで計ったような音程では生きたアンサンブルはできません。 それではみんなバラバラで合うのか…と思われるかも知れません。 このようなそれぞれ違った弾き方を合わせるのが感覚を開いた音の聴き方です。他の人の音をあたかも自分が弾いているかのように感じる聴き方です。アンサンブル全体を自分が率いて弾いている弾き方です。 このようなアンサンブルができる、こなような音の聴き方ができると言うことは、他人の個性を認め調和をしていくと言うことです。 是非、ただ美しいだけでなく、個性を生かし本当の生きた音楽をして下さい!

これ以上無い楽器演奏上達のコツ

これ以上効果的で簡単な上達法に気付きました。あるスピーチをする番組で、幸せについて話していました。 幸せだと脳の機能が高くなる そうです。それを聞いてなるほど!と気が付きました。 私は以前から「.音が綺麗だなぁ」「綺麗なおんがくだなぁ」と感じながら練習すると凄く練習効果が上がると思っていました。 これはまさに「幸せだと脳の機能が高くなる」現象ではないか!綺麗だなぁと感じることはポジティブな感情で幸せな状態ということです。その状態で練習しているのですから、上達が早いのは当たり前ですね。 逆に「あぁ難しい…、全然弾けない…」と思って練習すると、本当に上達しません…。 とは言え、難しい課題にぶつかり上手く弾けないときに「わぁ!綺麗!」とは思えないと思います。 そんな時はまず弾けるようになろうと思わず、何が美しいのか探してみて下さい。その美しさを感じられる速さと量で練習するように心がけましょう。 なにはともあれ「わぁ綺麗!」と感じながら練習することが、もっとも簡単で効果的なコツですね!

ヴァイオリン ハイポジションへ上がるコツ

ヴァイオリンを弾いていて、ハイポジションに突然上がるのはなかなか恐ろしいものです。特にオーケストラの曲などは何とも弾きにくいポジションを強いられたりします。そんな突然のハイポジション、闇雲に飛び付いてもなかなか音は合いませんね。 安心して一気にハイポジションに上がる方法を説明します。 まず、一気に上がるポジション移動でも音楽の流れの中にあることを覚えておきましょう。 第一にメロディーの流れをよく歌って掴んでおいて下さい。歌い方はこのブログの中で説明しています。 http://soundview3.blogspot.jp/2017/08/blog-post_60.html?m=1 この流れを歌いながら弾くことで、音程はとりやすくなります。 しかし一気にポジション移動する際のコツがあります。 まず上がった音に向かってその前のフレーズを深くお腹の底から歌うようにします。弓圧を深く感じ、ビブラートもしっかりかける感じです。その流れの勢いに乗ってポジション移動をしてください。 イメージとしてはしっかり踏み込んでジャンプする感じです。 音楽は流れなので、跳躍進行する場合は音楽的にもその前の部分は跳躍に向かってエネルギーが溜まるものです。したがって音楽的にも自然な流れが表現出来るようになるでしょう。

ヴァイオリン重音、ポイントを押さえて効果的に練習しましょう。

ヴァイオリン重音、ポイントを押さえて効果的に練習しましょう。 ヴァイオリンを弾かれる方でも重音が苦手、という方は意外に多いのではないでしょうか? 重音は曲の中でも頻繁に出てきますし、重音を練習することで耳を良くする効果や、左手のフォームを良くする効果もありますので、是非チャレンジして下さい。 練習の手順 1.ポジションの確認 まず、左手の抑える場所は完璧に覚えましょう。指と指が開くのか閉じるのか、ポジションを移動した場合上の音・下の音がそれぞれどれだけ移動するか、などです。 2.和音を声に出して歌います。上の音と下の音が溶け合い、美しいハーモニーを作るように歌いよく聴きます。3.で和音を分けて弾きますので、同じように歌います。下の音→上の音→和音を聴きながら上あるいは下の音、の順番です。 歌うとき、ただ音を歌うのではなく、旋律が流れるように意識すると効果的です。 3.一つの和音ごとに下の音→上の音→合わせる、の順番で弾く。 今、歌ったように弾きます。下の音→上の音→合わせる、と弾きますが、メロディーが流れるように。下の音に上の音が乗るように意識します。和音が鳴ったらその響きが部屋に広がるように聴いてください。 ポジションが移動する場合も中間音を正確にとり、弾いていきます。 このときによく歌って弾くと、1.で覚えた指の置き方が音と共に覚えることが出来、効果的です。 3.同時に弾く。 分けて弾いたものを同時に弾きます。和音を心の中でしっかり歌います。左手はあまり指板を押さえ付けないようにし、音程は右手(弓の方)で音程を取るような気持ちで弾きます。 ゆっくりできるようになったら、少しづつ速くしていきましょう。 心でより美しく正確に感じながら弾くことは、練習効果を想像以上に高めます。心を落ち着けて一つ一つ音を味わいながら練習して下さい!

その室内楽、本当にアンサンブルできていますか?

室内楽のようなアンサンブルは音の聴き方さえ習得すれば、鬼に金棒!演奏者の技術的レベルを超えた音楽の美しさを醸し出すことの出来るものです。 是非習得して、音楽の美しさを体験して下さい!少しでも多くの方にこのアンサンブルを知って頂くために、以前の記事をまとめてみました。 まず、アンサンブルの場合、自分が演奏しているのはその曲全体であって、自分のパートだけでは無いことをよく理解しましょう。 ベースから内声・メロディーまで全て自分で演奏しているのです。楽器の特性上の理由から、自分の体が扱うのは一つのパートかも知れませんが、脳の活動と言いますか、精神的には全てのパートをコントロールし演奏しているのです。 実際どのように練習したら良いのでしょうか? まずスコアをよく勉強する事は誰でも思いつくと思いますし、大切なことです。しかし、頭で理解してもそれが感覚と繋がらねば演奏にも繋がりません。また音楽を始めたばかりの方には、ちょっと難しいかも知れません。 具体的な練習は次のような項目で行うのがよいでしょう。 1、耳をを響きに慣らしましょう。 2、声でハーモニーを歌いましょう。 3、楽器で響きを作りましょう。 4、楽譜から思考を外しましょう。 5、響きの中で自由に演奏して見ましょう。 1、耳を響きに慣らしましょう。 普段音を聞こうとすると、無意識にある特定の音だけ聞こうとしてしまいます。人混みでも友人との会話が楽に出来るのはそのためです。しかし音楽を演奏する際、メロディーだけ、あるいはベースだけのように、ある特定の音だけ聞いていては美しいハーモニーは得られず、よい演奏にはなりません。 まず心を落ち着け、空間に広がる響きを聴いてみて下さい。例えば美しい景色を眺めるような感覚で音をぼんやりと聴く感じです。何かの音に焦点を絞ってはいけません。 音の広がりが美しく感じられれば良いでしょう。 2、声でハーモニーを歌いましょう。 次の段階では演奏している曲の最初の和音やその曲の調の主和音などを歌ってみましょう。 その際ピアノなどで和音鳴らして行うと1人でもでき、歌い易くなります。 和音の全ての音をそれぞれ歌う方が和音がより良く聴こえるようになります。 もちろん音の...

ヴァイオリン、身体と耳を整えるウォーミングアップ

みなさん毎日のヴァイオリン練習、決まってこれを弾く、これを弾くと調子が良くなる、といった物があると思います。 今回は私がこれをすると調子が整う!というスケール練習を紹介します。 まずE線第5ポジションの1の指で#ドを取り、キーボードやチューナーでミの音を鳴らします。 その音を聴きながら#ドから上にホ長調の音階を弾いて行きます。 出来るだけゆっくり(1音4拍くらい)、チューナーやキーボードで鳴らしている音と、全ての音が完璧に溶け合うようよく聴きながら弾きます。よく溶け合うと結合音と呼ばれる音が聴こえてくると思います。 注意することは左手の指で音程を探るのではなく、両手がお腹のあたりから繋がってしっかり歌っていことです。弓圧を下腹で支えるようにし、腹で歌うように、歌の気が身体を流れるのを感じるように弾きます。特に背骨の辺りを上に向かって音が流れて行くのを感じるようにします。 そして1オクターブ上の#ドの3度上のミまで行ったらまた#ドまでゆっくり戻ってきます。 もう少し上まで行っても#ド辺りで戻っても大丈夫です。 この#ドあるいはドから1オクターブと3度行って戻るスケールを、主音をキーボード或いはチューナーで鳴らしながら、全調弾きます。(途中でやめる日もありますが…) 高いポジションは指の幅が狭くなり音程をとるの難しくなります。指の感覚よりも歌う感覚で音程を取った方が遥かに楽に正確に音程をとることができるので、身体で歌う感覚が掴みやすいのです。その後、低いポジションを弾くと耳と身体が整っているので、音程がとてもクリアに聴こえるようになります。そしてその後の練習がはかどります。 ヴァイオリンを練習される方は、ちょっとやってみて下さい。

何もしない演奏が一番感動的

音楽は完成された姿で降ってくる クラシックを演奏される方は、よくどのように演奏すべきか考えます。例えば、この部分はクレシェンドで、ここはスタッカートで…などのように。 それは大切なことではありますが、もっとも大切なことを忘れてはいけません。 それは自分がどう弾きたいかです。これは好きな演奏家がこう弾いていたから、とか好きなCDがこうだったから、などというものではありません。これは単なるマネです。 実は音楽はすでに完成された姿で存在しています。ただそれは自分の心の奥深くにあるので、普段は見ることができません。多くの人がこれを見ることをせず、それとは別に頭で考えて演奏してしまうのです。 では、この心の奥深くにある完成された姿の音楽は、どう取り出せば良いのでしょう? それが響きを聴くことなのです。このブログでよく書いている、空間の音の広がりを見るように聴くことです。その手助けになるのが、響きを自分の声で歌うことです。ただ歌うのではなくその響きを肉体でも感じるようにします。 ただ聴くというインプットの作業だけでなく、自分の声で響きを作るというアウトプットの作業が、脳をより一層刺激します。 すると、響きに色を感じたり景色を感じたりします。リズムに乗って流れ出すと美しい景色が動き出します。 これがあなたの音楽なのです。そうすると楽譜に書いてある記号の意味も分かってきます。このスタッカートは海の中で泡が弾けているんだな、とか、このスラーは風に揺らめくレースのカーテンだな…などと感じられるようになります。 注意することは頭で考えないことです。音楽を聞いて頭でその様子を考えるのではなく、勝手に湧き上がってきたものが本物です。空間を見ていると、まるで音楽が天から降ってくるような印象です。 このように景色が見えたら、ただそれをもっともはっきり見えるように音を聴き演奏するだけです。演奏を何か恣意的に操作すると、その部分に違和感が生まれます。ただ感じるだけで演奏は変わるのです。何もしないことが大切です。 あなたは何もしなくても価値のある人間なのだから、天から降ってきた音楽をただ感じたまま奏でれば、価値のある演奏になるのです。