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楽器演奏、大人になってからでも大丈夫!

ピアノや弦楽器、大人が始めてどこまで弾ける? ピアノやヴァイオリンは3歳4歳から英才教育が必要なイメージがありますが、大人から始めてどこまで弾けるようになるでしょうか? 実際大人になって楽器を始められた方は気になる所だと思います。 もちろん肉体面や脳の構造など、子供とは大きく違いますので、困難はあります。しかし、その課題を一つ一つ克服すれば不可能はありません。 もちろん子供と同じように練習しても十分ではありません。 身体の柔軟性が足りなければストレッチや体幹トレーニングで、身体の使い方を習得するのが良いでしょう。 1番子供と違うのが音の捉え方です。 つまり、子供の頃から楽器を弾いている人は、ネイティヴスピーカーのような感覚で楽器が弾けます。つまり音の感覚・歌う感覚・楽器を操作する筋肉の感覚が繋がっており、それらの感覚を総合的に使うことができるのです。しかし、訓練せずに大人になると聴覚、筋肉、歌う感覚などがそれぞれ独立しています。音を聞き分ける能力があっても演奏に繋がらない。楽器を弾く筋肉だけ鍛えて音程が悪い、また感動が一つもない。或いは几帳面に音程を合わせてもそこから歌の流れや感動が伝わらない。気持ちよく歌っているつもりが酷い音程になる。という状況になりがちです。つまり、様々な感覚を楽器を使って歌う、或いは語るという行為に統合していく必要があります。心の中にある伝えたいものが、楽器を操る作業に意識を逸らされることなく、まるで語るように、歌うように演奏できるように練習する必要があります。それが音楽の美しさを感じ、それを聴き手や共演者と共有することに繋がります。 ここで、感覚を開いた状態で楽器を弾く事が大切になります。これはネイティヴスピーカーになるための練習と言って良いでしょう。それは技術的な奏法の事をなるべく考えず、ただ感じるだけで弾けるようにする練習です。空間に広がる音の世界を見ながらそれを作っていく作業と言ってもよいでしょう。語学を学習する際、文章の内容を頭の中で映像化するなどイマジネーションを働かせると習得が早いのと同じです。 脳には可塑化と言って、例えば脳に障害を負っても、リハビリをする事で脳の違う部分が発達して機能を取り戻す働きがあります。 子供の場合は脳が発達途上で未分化なので、比較的簡...

知らないうちにリズム音痴に!

楽器を練習するとき、メトロノームを使うと弾きにくい、という方ありませんか? メトロノームを使うと知らず知らずのうちにズレている、なんて経験ないでしょうか? 自分では正確なリズムを弾いているので、少々テンポが速くなったり遅くなったりして、メトロノームに合わなくても、まあ大丈夫でしょう!なんて思っている方はありませんか? それらはリズム音痴の始まりです!一見ちゃんと弾けているように見えても(聞こえても)正確には、弾けているとは言えません。そのような場合は音楽の本当の美しさはありませんし、感じることもできません。アンサンブルの場合、他の楽器と合っておらず、アンサンブルの邪魔にさえなっているものです。 人間の肉体は心の影響を受けるのと同様、心や感覚も思った以上に肉体の影響を受けています。心の中で歌っている音楽は、肉体を通し始めて音楽として現実の世界に現れます。 そのとき肉体の不自由さがあると、心の中の歌を正確に再現できません。それが甚だしくズレている場合は、ズレている事を自覚できるのですが、微妙にズレている場合、心の方が(感覚の方が)ズレた音に合わせてしまうのです。 つまり、肉体の不自由さに感覚が引きずられ、リズムが崩れていてもそれを正確なリズムと思ってしまうのです。 私たちの感覚は良くも悪くも曖昧です。自分だけの都合のリズムや音程では、心まで染み込む音楽になりません。そのため、常に正確なリズム・正確な音程に修正する努力が必要になります。 自分の感覚だけに頼らず、メトロノームや正確な音程の出る鍵盤などを使うことは大切になことです。もちろん、機械のような正確さではなく、自由で芸術的なリズムや音程ということです! 詳しいメトロノームの使い方は「メトロノームの使い方」をどうぞ!

イマジネーションが湧く演奏の練習

感覚を開くとイマジネーションがとても湧くようになります。感覚を開くとは身体をリラックスさせ、重力が無くなり身体が宙に浮くような感覚で、自分の周りの空間が果てしなく広がっていくのを感じるようにします。演奏するときもこのように感覚を開くと、音が宙を舞うような何か立体的な広がりを 感じるでしょう。 ではどのように演奏すればよいのでしょうか。やってみると意外に難しいことに気付きます。楽譜や指の方に気持ちが集中したり、音に神経を傾けても楽器から出る音にだけ意識が向き、空間の広がりまで感じることはなかなか高度なことです。意識を全く違う方向に変える必要があります。 まずは簡単な曲や音階から、または凄く ゆっくりから練習すると良いでしょう。感覚が開き、空間に広がる響きにイマジネーションが湧いてくる状態である事を確認しながら弾くようにしましょう。 音を聴く感覚自体を鍛える意識で練習します。 子供時代は機会さえあれば、このような感覚を自然に身に付けることがでます。しかし大人はそれを意識的に身に付けねばなりません。漠然と楽器の練習だけしていると、ひたすら音程とリズムに追い回され、指や腕を動かす運動だけになってしまいます。感覚の意識を変えることにより、楽器がより身近になり心から演奏をしている実感があるでしょう。 私の経験では伴奏や感覚の良い共演者がいると飛躍的にイマジネーションが湧く状態になりやすいです。 この練習は練習自体が楽しくなるものですので、是非取り組んでみて下さい。

アンサンブルは合わせない

アンサンブルでは相手の音をよく聴き合わせることが大切と考える方が多いと思います。 しかし、実際相手の音をよく聴き 合わせても、なかなか合わない経験は無いでしょうか? アンサンブルはまず自分1人が音楽全体を作り上げなければなりません。相手に合わせることは、音楽を相手任せにする事につながります。お互いに合わせていては、行き先不明の意思のない音楽になってしまいます。 自分の中ではっきり音楽を作り、その音楽を自分のパートに込めます。その自分の音楽が込めらた音で相手の音を包み込むように、相手の音を揺さぶるように弾くことが大切です。 そのように弾いたとき、相手も自由に演奏出来るようになります。 アンサンブルは会話のよう、と言われるのはお互いの意思が音を介して繋がるからと言えます。

弦楽器、音程取るのに必死になっていませんか?

3、ハーモニーを感じる。 前回音楽の流れを感じることを説明しましたが、ハーモニーも音楽の流れに重要な役割を果たしています。 ちょっと話がズレますが、協和音、不協和音とありますが、よく勘違いされるのが不協和音です。 不協和音とは不協和と書きますが、ハモらないのでは無く、不協和音と言うハーモニーでハモるものです。2度や7度の音程は絶妙な響きを醸し出し、和音に繊細な表情を加えます。しっかりハモるように耳を鍛えましょう。練習の仕方は今度ご紹介することにします。 話が戻りますと、ハーモニーも音楽の流れに緊張と弛緩を作り、ダイナミックな動きを作ります。この動きの中で音程を取ることが重要になります。 グラデーションのように変化する音色を、より強く感じ、その変化を楽器の音に内在させて行くことで、音楽的な正確さの音程が取れてきます。 また、ハーモニの音や前後の音など、たくさんの音との関わりの中で、今自分が弾いている音程は決まってきます。これは正確にハモるだけでは無く、絶妙にズレるからこそ、ダイナミックに聴こえるのかも知れません。 このハーモニーの音色の変化をしっかり感じ、それを表現することで自分の音程が、音楽的な正確さで定まってきます。 もし単音で弾く場合でもハーモニーの広がりを感じることや、空間の緊張と弛緩の流れを感じることで、演奏の助けになります。 つまり、音程を正確に捉えると言うことは、それ単体で扱うのでは無く、音楽全体の流れの中で捉えねばならないということです。 次回音程練習に最も効果的な音階練習の方法をご紹介しようと思います!

弦楽器、音程取るのに必死になっていませんか?

今回は音程で苦労されている方のための解決法の2、 2、音楽の流れを体で感じる について説明しようと思います。 音符を一つ一つ音合わせをする作業は、一つの段階としては有効だと思いますが、さらに深く進む必要があります。 音符に記された音はほんの表面の薄皮のようなものです。大切なのはその奥に流れる力強い流れを感じることです。 素晴らしい歌手は息の流れの強弱を絶妙にコントロールし、豊かな表現を作り出します。 弦楽器奏者もその流れの強弱を感じることがまず大切です。音程が正確に取れてから表現を豊かにするのでは無く、豊かな音楽が流れているので、音程が正しくなる事をよく理解しておきましょう。 では実際に練習するにはどうしたら良いのでしょう? まず、声に出して歌うことが大切です。声で音の高さをコントロールすると身体に緊張と弛緩が起こります。これが音楽の流れの強弱のヒントになります。歌で音楽の流れが感じられたらオーケーです。 また、初見で弾くこともあるでしょう。このときもただ次々と音を弾いて行くのでは無く、メロディーの流れを感じながら弾くことが大切です。良く分からない場合はハッタリ…でも先ずは構いません。こんな感じだろう…か?という感じで弾いて下さい。 たとえそれが間違っていたとしても、棒弾きよりは百倍マシです。 最後に感じ取った流れを背骨から、両腕に流し、指先から楽器に流して下さい。足の下から身体を通して、天井の方に吹き上げて行くくらいの感覚でもよいです。 その流れを意識することが、指先への無駄な意識集中から解放し、美しく音程を作ることを可能にします。 このように取れるようになった音程が本当の音楽を表現できるのです。

弦楽器、音程取るのに必死になっていませんか?

弦楽器を演奏される方は音程を取るのに苦労している方が少なくないと思います。今回はその解決法を書こうと思います。 結論ら言いますと、 1、左手で音程を取ろうとしない。 2、音楽の流れを体で感じる。 3、ハーモニーを感じる。 このような事に気を付けてみて下さい 今回はその1、左手で音程を取ろうとしない、について説明します。 まず、左手のフォームがきちんと出来ていることは大切ですが、指の押さえる位置をモグラ叩き式にも「もっと高く!」「もっと低く」というのは効果的な練習とは言えません。 指先の押さえる場所に気が行くと、その分音に対する集中力が削がれるということです。 自分では一生懸命弾いているつもりでも、無意識に音を聞いていない状態になってしまいます。 ではどうするかと言いますと、歌で音程を取るように、右手の弓で音程を取る感覚を掴みましょう。 腹の辺りから体の中を歌が流れ、背骨、両肩、両腕、両手の指と、その歌が流れ楽器に入って行く感覚です。 左手はしっかり弦を押さえようと力を入れるのでは無く、腹から指先を通り楽器の中へ歌が流れるような感覚をイメージして下さい。 何か抽象的に感じると思いますが、人間はただ思っただけの事を、想像以上に身体は反応し行っています。自分の歌う力を信じて身体から楽器に歌を流し込んでみて下さい! きっと自分でも驚くような結果が得られると思います。

メトロノームの使い方

メトロノームは使い方次第で3倍早く上達することも、また逆に音楽を殺してしまうこともあります。 今回は効果的なメトロノームの使い方を説明します。 メトロノームは コチ コチ コチ と規則正しく音が鳴ります。この コチ を皆さんは拍子のどこに合わせていますか? 拍の頭に入れるのはNGです。これは合わせるのは簡単なのですが、少々大雑把なリズム感でも合わせることができます。そして、何よりも音楽の緊張感を失わせ、リズムの自由な動きを止めてしまうことが問題となります。 ではどうしましょう? 効果的にメトロノームを使うには、この コチ の音を裏拍に入るように使って下さい。 つまり4拍子では2泊目4泊目、あるいは一拍目裏、ニ拍目裏、三拍目裏、四泊目裏に入るようにしてください。 つまり拍子の頭は自力で感じ取るようにします。そうすることにより、一定のリズムを刻みながら、拍子の自由さが保たれます。 実際、両方の使い方を比べてみると、裏拍に入れた方が音と音の間が感じられ、リズムの流れに動きを感じることができると思います。 実践 さて、実践してみると意外にコチコチコチが裏に聞こえないことに困ると思います。 これはまず、普通にコチコチを表拍にした上で裏拍を感じます。 そして、無理やり裏拍の部分を大きく 1、2、3、…と強く手拍子などで叩き始めると、あら不思議! コチコチコチが裏拍に聞こえてきます。 そして、慣れないうちは諦めず、ものすごくゆっくりから始めて下さい!テンポが上がるに従って音楽が浮き立ってくることでしょう。

アンサンブルの秘密兵器

私はアンサンブルこそ音楽の真髄では無いかと思うほど、アンサンブルが好きです。1+1が10にも100にもなる本当に魔法のような音楽だと思います。 しかし、これがまた一緒に弾く相手によってマイナスになってしまう事も…。人間関係と同じような気もしますが…。 しかし、音が合う事で心も通じると信じています。 こそで、私のアンサンブルの技を紹介します。 アンサンブルはまず耳が大切です。私はレッスンの際、必ず和音を聴く練習をします。ありがたいことに、生徒さんと音を聞く練習をすると、私もその練習が出来るのです! つまり、ほぼ毎日何回も和音を聴く訓練が出来るのです。 そのため気付いたら、何も苦労もなく音を合わせられるようになっていました。 アンサンブルをするときはこの耳を使って、メンバーの音を自分の音でギュッと掴む感覚があります。そしてあるときは風船が膨らむように音を膨らませたり、またあるときはメロディーをダンスのリフトのように下から持ち上げたり、またメロディーを弾くときは、下の方のベースまで包み込むように弾きます。 そのように音で空間に工作か粘土細工でもするかのように、音楽を作り上げます。そうすると、異世界が広がるような美しさが肌に触れるような感覚を持ちます。 こんな至高の喜びなのですが、ハーモニー感の無い人と弾くと、針のむしろように感じることも…。 どうぞ皆さん、耳を鍛えて恐ろしいほど美しい音の世界を体験してみて下さい!耳さえ鍛えれば、演奏技術のレベルは関係ありませんので、アンサンブルの喜びを誰もが感じられるようになると嬉しいです!

演奏と瞑想

演奏と瞑想が同じようなものと私は思っています。音を見るように聴く方法は瞑想に似ているということです。頭蓋骨がパカっと開いて、身体の中にスポーンと音楽が入ってくるイメージです。聴覚だけでなく全ての感覚を開いて全身で音楽を浴びるような感じです。 それを、ピアノを弾くときやヴァイオリンを弾くときにやってみて下さい。効果絶大なことが分かると思います。音がスポーンと身体を通り抜けるように聞こえ、楽譜を読んだり、指使いを考えたりするような雑念がふっと遠くに行ってしまいます。 そして、何か音の中で遊んでいるような、音と戯れているような感覚になるでしょう。 演奏とは集中力が勝負!と思っていましたが、意外に簡単に出来ることに驚くことでしょう。 是非みなさんもやってみて下さい。 まず心を落ち着けて瞑想するような感覚ですぽーんと感覚をを開いて下さい。

大人の練習方法(2)

大人になってから楽器を始められた方のための練習法、今回は聴覚についてです。 耳は幼いうちに鍛えねば、と思われている方もいると思いますが、絶対音感などを望まなければいつでも鍛える事はできます。 子供のレッスンをしていて思うのは、本当に聴覚が柔らかいことです。音を聴いているだけで、音程が勝手に合って行く程です。大人も是非こと耳を手に入れたいところ。 そんな方法をご紹介します。 大人はハーモニー感を育てましょう。演奏は無意識のレベルで感じ、行う事がとても多い作業です。ハーモニーはいくつもの音を同時に聴き、そこからイマジネーションを膨らませるものです。これを鍛えれば音楽が飛躍的に生きてきます。 人間は音を聞いた時、無意識に1つか2つ程の音にしか注意を払いません。自分では和音を聴いているつもりでも、実はあまり聴いていないのです。 まずピアノなどで和音を弾きその音を歌っていきます。耳が慣れてくると音が溶け合い、どの音を歌っても同じ響きがする様になります。 その時音が部屋中に広がり、景色の様に見える感じをイメージして下さい。音を聞こうと思うと無意識に1つの音に焦点を当てたしまうので、音を見るとか眺めると思って下さい。 十分音が溶け合い美しく広がったら良いでしょう。 注意する事はあまり考えない様に、感じる事が必要です。和音の第3音は高め?低め?とか純正律は?などと考えていてはイマジネーションは膨らみません。最初はその様に考えても、すぐ忘れて音の美しさを感じる様にしましょう。 この練習も一回では何もなりません。毎日の練習に組み込んで、常に耳を鍛える様にして下さい。きっと演奏している音楽が、全く違って聞こえる様になります。音感と身体が結びつけば、思うだけ、心で歌うだけで、身体が勝手にその通りの音を出してくれる様になります。 是非、そんな心で奏でる演奏をして下さい!

大人の練習法

大人の練習法 大人になってからヴァイオリンやピアノを始められた方には、なかなか上達せず難しさを実感されている方も多いと思います。 今回は大人の練習法をご紹介します。もちろん子供と同じ様に練習するのは得策ではありません。 そもそも身体も感覚も違います。 今回は身体に焦点を当てた練習法です。練習法と言っても今回は楽器は持ちません。急がば回れ、まずエクササイズからしていきましょう。 大人の場合子供の様な柔軟性が無いため、無意識に弾ける様な事はありません。まず少しでも身体の柔軟性を上げると同時に、効率的な身体の使い方を習得する必要があります。 大切なのは体幹と言われる胴体の部分です。体幹を鍛えると身体の軸が意識しやすくなり、身体の中を流れる歌を感じ取りやすくなります。そして、身体の中心から腕の方に歌が伝わり自然な動きで演奏が出来る様になります。 体幹の鍛え方はヨガやピラティスなど、たくさんありますのでそれらも参考にしてみて下さい。 今回は簡単に紹介します。 まず片手を真上にギュウッとお腹が凹むくらい伸ばします。その時伸ばした腕から胴体・足に軸が通るのが感じられます。もう片方も同じ様にして下さい。これを10回から20回。 全身をを捻る動きを40回。(すみません、文章で書くと余計に分かり難くなりますので、ごく簡単に書きました) 上半身を前に倒し力を抜きます。背骨1つづつ起こしていきます。頭まで起き上がったらまたゆっくり倒していきます。 この様なエクササイズを練習前にいくつか行って、身体を感覚を研ぎ澄ませましょう。 少しでも身体の柔軟性が増すと、演奏に大きく影響しますので、すぐ効果が分かると思います。是非続けて良い演奏をして下さい。

演奏がどうにも調子悪い日ありませんか?

練習のコツ(小技) 今回は練習のコツと言いますか、ちょっとした小技をご紹介します。 楽器や歌などを学んでいると、何かコツを掴んで突然今まで出来なかった事が出来るようになったり、楽器の音や歌声が美しくなったりする経験はないでしょうか? また、昨日まで出来ていたのに何故か今日は何をやっても上手くいかない、なんて日もあると思います。 いつでもどこでも演奏出来るようになりたいものです。そこで練習の小技を紹介します。 全く簡単なことで、今日は上手くいった!という日に気を付けた事を、ノートに書き留めておくのです。 例えば今日は背筋を引っ張り上げられる感覚を持った!とか、お腹を意識をした!など身体の感覚的なことから、楽譜を遠くに置いた、とか、時には、練習前に睡眠をとった、というような事もあるかもしれません。 とにかく上手くいったとき、あっ!これだ!と思った事を書き留めて下さい。 そして、どうしても上手くいかない時、それを見返し、何か忘れている事は無いか見直して見ましょう。 調子が悪いまま練習する事はお勧めできません。嫌な感覚が身についてしまうからです。もし、どうしようもない時は、練習をお休みするのも手です。 それを繰り返すうち、自分の心身の調子や生活のリズムなどが掴めてきます。何故か調子悪い…というような時の対処法が身に付き、演奏のムラが減ってきます。 ちなみに私が普段から気をつけている事は、練習前に5分でも10分でも昼寝をする事です。頭がスッキリして、集中力倍増で本当に練習がはかどります。 どうでしょう?是非コツを掴んで、効率的な練習をして下さい!

短時間の努力で、最大限の効果!練習のコツ

練習のコツ 音楽を演奏するのは好きだけど、練習がなかなかはかどらない…。という方は多いと思います。できればなるべく少ない時間で、最大限の効果を得たいもの。 練習のコツをいくつかご紹介したいと思います。 物凄く才能がある方や、技術的、音楽的に完成している方ではなく、一般的な学習者向きの練習法です。 1、これから弾く曲の曲想を知る。 どんな曲か分からず弾いても練習効果はあがりません。どんな曲なのか、伴奏や他のパートとの絡み合いなど、しっかり勉強しておきましょう。スコアなどを見てピアノで弾いたり歌ったり、自分でできる方法を駆使して曲を理解しましょう。 曲の雰囲気を感じ取ってそれを表現することで、感動の無い演奏になることを防げる他、上達も驚くほど早くなります。 2、効率的な指使い、弓の上げ下げ、管楽器などはブレスの位置、など取り敢えず決める。 技術的に難しい場合は繰り返して練習せねば弾けるようになりません。本番で使う指使い、弓使い、ブレスなどで繰り返した方が、いざというとき安心です。 練習していくうち、改善は行って下さい。ゆっくり弾くのと早く弾くのはまた違ってきます。 3、メトロノームでゆっくりから練習する。 メトロノームの使い方はメトロノームの項で書いたように使って下さい。 ゆっくりとは、かなりゆっくりです。1つ1つの音の動きや色を感じ表現して余りある遅さ、常に無駄な力が入らないように注意して弾けるテンポです。 歌が流れる姿勢(リズムと身体の項を見て下さい)で身体に意識を集中し、テンポが速くなっても力が入らないように感覚を研ぎ澄ませましょう。 テンポが速くなると違う筋肉を使ったり、弾き方が変わって来ることがあります。自然な奏法に心掛けながら早いテンポにふさわしい奏法に変えていきましょう。 完成形のテンポまで頑張りましょう。もし初めから完成形のテンポで弾けるようなら、10回弾いても完璧!を目指しましょう。 練習には課題や練習回数など小さな目標を作って練習方すると集中力が保たれやすいでしょう。 地道な練習ですが、規則的なテンポで何回も練習した曲は意外に期間を置いても忘れないものです。是非効率的な練習をして下さい!

リズムと身体の関係(実践)

リズムのための身体の使い方は、 どのように実践したら良いでしょう?リズムが生きる姿勢の実践を挙げてみます。どの楽器にも通じますので、是非取り組んで下さい。 1、身体の中心を感じ取る。 2、背筋を通す 3、脱力をする 4、揺らぎを感じる 1、身体の中心を感じ取る。 まず身体の関節が自由に動くようにします。そのためには身体の中心、お腹の少し下あたりを意識します。よく分からない場合は下腹を凹まして下さい。だいたいその辺りです。奥の方の腹筋を鍛えることも効果的です。 2、背筋を通す 次に頭が上に引っ張られるように背筋を伸ばします。後頭部を背筋を通して腰の辺りから持ち上げるようにします。 3、脱力をする 持ち上げた背筋は伸ばしたまま全身の力を抜きます。 身体が海の中の海藻になったようにイメージして下さい。海藻は根っこで岩にしっかりくっ付いています。この部分が身体の中心で、1、で意識部分です。そして上半身を海の中を揺らぐ海藻のようにふわっと持ち上げ、脱力します。部屋の中いっぱいに水があり、その中に浮いているような感覚です。足は膝を緩ませしっかり床について下さい。 4、揺らぎを感じる 身体が海藻のように感じることができたら、水の流れに揺らいでみて下さい。この水の流れがリズムの流れになるのです。 演奏している時は自分が自ら揺らぎ、周りの水を揺さぶり流れを作るようなイメージです。 抽象的に書きましたが、人間は想像以上に心で思ったことを無意識に行うものです。筋肉を動かすと逆に非音楽的な動きとなり、音楽もぎこちなくなります。 一度意識してもすぐに忘れてしまいます。得られた感覚を良く味わうようにし、練習するたび意識してみて下さい。 もちろん急には変わりませんが、続けているうちに知らず知らず音楽が生きてきます。

身体とリズムの関係

音楽はリズムメロディーハーモニーが密接に絡み合っているので、どれか1つだけ抜き出すことはできません。しかし敢えて今回はリズムについて考えてみましょう。 リズム感が良いとか悪いとか言いますが、いったいどういうことでしょう?楽譜に書かれたリズムを正確に刻めるということではありません。 リズムとは音の動きのとこです。同じ音が長く続いていてもリズムが無いのではなく、静かに流れているのです。空気の流れを想像して下さい。密閉された空間以外は必ず空気は流れています。音も静かであっても必ず流れており、その流れを意識することで音程が安定したり、次の動きがスムーズになったりします。(例外はもちろんありますが) 演奏をする際、音楽の動き、つまりリズムは身体の動きから生まれてきます。歌が身体を流れ、それが身体の動きとなり楽器に伝わります。特に背骨の辺りにその流れを感じ、振動のような小さな動きが全身に波及して行きます。 動きと言うと、物理を思い浮かべる方もいると思いますが、全くその通りです。 身体が物理的に自然な動きをしていると音楽の流れも自然になるのです。 身体の構造はやじろべえのもう少し関節が多い感じをイメージして下さい。やじろべえにモビールを合体させた感じでしょうか。 全身がバランスを取りながら重心がしっかり通っている感じです。 重心はやじろべえの支えのように固定されているのではなく、五重塔の心柱のようにしなやかに動きます。 その様な自由にバランスが取れた身体が、自然界のあらゆる動き、ある時は蛇行する水の流れ、ある時は通り抜ける風、またある時は寄せて返す波といった自然の動きを再現するのです。 四分音符が4つ並んでいたら、タンタンタンタン、では無く、4泊の空間が曲の流れに乗って動いて行くのです。

音楽的閃きを養う音階練習

音楽的閃きを養う音階練習 各項目について説明します! 各項目について説明します! 1、毎日全調弾く。 音階練習は1つの調を入念に練習するよりも、自分には簡単と思えるくらいの音階を全調1回づつ弾いた方が効果的です。もちろん音程は完璧に取れる難易度のものを選び、音を外さないようにして下さい。 なるべく毎日練習して下さい。新しい脳の神経回路を作るわけですから、たまに練習しても良い効果は得られません。 2、和音で伴奏する。 和音の伴奏があるとハーモニー感が身につき、音楽の文法が理解しやすくなります。伴奏は主音と属音(その調のドとソ)が鳴っているだけで構いません。音階を順番に弾くと2度や7度など不協和音が出てきますが、これらは特に美しくハモるように聴いて下さい。 最終的には自分の演奏する音が伴奏を包み込み、さらにそれを揺さぶるような感覚で演奏出来るようにしましょう。 毎日の練習に付き合って伴奏をしてくれる人なんていない、という人がほとんどだと思います。そのようなときはキーボードの自動演奏とメトロノームがわりのリズムなど活用しましょう。 出来ないと諦めず、何か工夫して見て下さい。 3、伴奏と完璧なアンサンブルをする。 伴奏とは完璧なアンサンブルをするつもりで弾いて下さい。そのためには声に出して歌うことも大切です。 そして、伴奏の音程に完璧にハモるようにすることが大切ですが、伴奏に合わせようとしてはいけません。 伴奏の音も自分で弾くような感覚、伴奏の音を自分の音で包み込むような感覚、伴奏を自分に合わさせるような感覚でしょうか、音楽に対して積極的に表現しようとしないと、結果的に本当に美しい音程は得られません。 4、十分繰り返し練習する。 音階は寝ていても弾けるくらいまで十分練習しましょう。楽譜を見たり、必死で弾いている段階はまだ自分の血となり肉とはなっていません。この段階で次へ行ってしまうと元の木阿弥です。 5、美しさを味わえるまで練習する。 音階練習と言えど音楽です。音階の持つ色や表情を最大限感じで弾きましょう。その美しさに感動するほど練習効果も高くなります。

音楽的閃きを養う音階練習

音楽的閃きを養うとは音楽的洞察力と言いましょうか、音楽に込められた思いを察知する能力を養うことです。 例えば臨時記号がたくさん付いていたり、複雑な進行をするメロディーなどに出会った時、取り敢えず音を出してみたが、どんな音楽かさっぱり分からない…。ということは無いでしょうか? このとき瞬時に「ああ!こんな曲か!」と感じられれば、これからの練習はスムーズに音楽的な練習が出来るはずです。 そんな力を養う音階練習の仕方を紹介します。 1、毎日全調弾く。 2、和音で伴奏する。 3、伴奏と完璧なアンサンブルをする。 4、十分繰り返し練習する。 5、美しさを味わえるまで練習する。 以上のような事を気を付けて練習して下さい。 次回1つ1つ説明していきます。

音階練習ってなんのため?

楽器を演奏される方なら音階練習をしたことの無い人はいないのでは無いでしょうか? しかし、本当にその理由や必要性を理解して練習できているでしょうか? 漠然と音程が良くなるよう…、と思われるかも知れませんが、なぜ音階練習をすると音程が良くなるのでしょう? 音階練習の理由をきちんと理解すると、効果的な練習ができ、音程だけでなく、初見力、音楽性の向上も期待できます。 その理由はズバリ、音楽の文法を理解することです。 例えば全く知らない言語をフリガナを振って読んだとしても、自然に聞こえないのはもちろん、内容も伝わるかどうかも分かりません。音楽でも同じことが言えるのです。 ただ音符を並べただけでは変な音楽にしかなりません。そこに伝えたい内容を踏まえた強弱、イントネーションがあって初めて自然な音楽となります。 音楽の文法を理解していると、どういうイントネーション、強弱、フレージングで演奏すべきか瞬時に閃くようになります。 例えば本を読むような感じです。私たちは本を一語一語読んでいるのではありません。1つの単語、あるいは文章をまとめ理解し、文字を読んでいることすら忘れて、本の内容に浸ることができます。 本を読むように楽譜が読めたら、自然に流れのある音程、強弱、フレージングなどが出てくるようになります。結果、音程が良くなるのです。 もちろん楽器を弾くフォームが正しいことが前提ですが、いつまでも形にこだわって音程を直していては人生が終わってしまいます。なるべく早い段階で本を読むように、音楽のネイティブスピーカーになれるように音階を練習しましょう。 次回、その音階練習の仕方を紹介しようと思います。

大切な物は目に見えない

「大切なものは目に見えない」 音楽でも同じことが言えると思います。音楽は音なので、目に見えないのは当たり前…。と思われるかも知れませんが、そういう事ではありません。 つまり目に見える物とは、物理的な現象としての音のことです。美しい音も類稀な演奏技術も1番大切なものでは無いのです。 1番大切な目に見えない物は、音に込められた思いや精神です。音楽はこの思いや精神が音という衣を着ている状態なのです。 いくら美しい装いをしても、心が汚い人はやはり美しくありません。しかし心の汚い人も、心の奥深くには必ず美しく光る本当の自分があるはずです。音楽はこの本当の自分・美しく輝く自分を音に込めて演奏するものなのです。 そういう意味で、音楽の才能は誰でも持っています。本当の輝く自分を音に込める方法が分からない人、それを無意識に止めてしまう人は確かにいます。しかし、その方法が分かれば必ず聴衆を感動させられる音楽ができます。 このように書きますと、何か精神論的に聞こえるかも知れませんし、心がこもっていれば音は汚く、或いは音程もハズレていても良いのか?と思う方もいるかと思いますが、そういう事ではもちろんありません。 音楽に込める精神が美しい音を作るのです。常にその道筋を通った練習を重ねることが大切で、技術的な練習に常に直結しているのです。

誰でも演奏出来る次元の違う美しさ(3)

3、楽器で響きを作りましょう。 声に出して歌ったときと同じような感覚で楽器を弾きます。 声で歌うよりさらに音に対する集中力が削がれるため、空間の響きに良く注意して弾きましょう。 1つの和音が美しく響いたら、主要三和音を弾いてみましょう。音が溶け合って美しく響かないときは常に声に戻って下さい。 4、楽譜から思考を外しましょう。 慣れたらゆっくりから楽譜を弾いていきます。楽譜に視線を送るだけで音に対する集中力は気が付かないうちに削がれます。なるべく楽譜は見ないようにしましょう。もし楽譜を見る場合でも、音の響きを十分意識しながら弾きましょう。 5、響きの中で自由に演奏してみましょう。 耳が慣れてくると自然と音が溶け合うようになります。音が溶け合うと様々なインスピレーションが湧いてきますので、音楽が動き出したり、色が見えたり、景色がみえたりしてきます。そのように音が見えたらその景色や動きを感じられるまま、十分楽しんで下さい。 音楽はこのように音から見える色や景色・動きなど、音から感じるもののことです。美しいだけの音の段階に止まらず、必ず音から感じる段階に進むことが必要です。 それは難しいことではありません。ただ音階を弾くだけでも次元の違う音楽は可能です。それだけでも十分満足できるほど美しいものです。 音の次元から色や景色が動き出す次元の音楽を是非目指して下さい。

誰でも演奏できる次元の違う美しさ(2)

誰でも演奏出来る次元の違う美しさへの練習法 1、耳を響きに慣らしましょう。 普段音を聞こうと思うと、無意識にある特定の音だけ聞こうとしてしまいます。人混みでも友人との会話が楽に出来るのはそのためです。しかし音楽を演奏する際、メロディーだけ、あるいはベースだけのように、ある特定の音だけ聞いていては美しいハーモニーは得られず、よい演奏にはなりません。 まず心を落ち着け、空間に広がる音を聴いてみて下さい。例えば美しい景色を眺めるような感覚で音をぼんやりと聴く感じです。何かの音に焦点を絞ってはいけません。 音の広がりが美しく感じられれば良いでしょう。 2、声でハーモ二ーを歌いましょう。 次の段階では演奏している曲の最初の和音やその曲の調の主和音などを歌ってみましょう。 その際ピアノなどで和音鳴らして行うと1人でもでき、歌い易くなります。 和音の全ての音をそれぞれ歌う方が和音がより良く聴こえるようになります。 もちろん音の聴き方は1、での聴き方をして下さい。自分で声や音を出すと、その音だけに集中しがちになりますので、全体の響きを聴くよう注意して下さい。

誰でも演奏できる次元の違う美しさ

確信を持って演奏出来るための練習法を記したいと思います。 だいたい合っているだろう…という演奏から、真のアンサンブルを目指しましょう。言葉にすると大層な感じがすると思いますが、誰でも簡単に出来ることです。 たとえ演奏技術が未熟であっても関係ありません。是非みなさん取り組んでみて下さい。 まず、アンサンブルの場合、自分が演奏しているのはその曲全体であって、自分のパートだけでは無いことをよく理解しましょう。 ベースから内声・メロディーまで全て自分で演奏しているのです。楽器の特性上の理由から、自分の体が扱うのは一つのパートかも知れませんが、脳の活動と言いますか、精神的には全てのパートをコントロールし演奏しているのです。 実際どのように練習したら良いのでしょうか? まずスコアをよく勉強する事は誰でも思いつくと思いますし、大切なことです。しかし、頭で理解してもそれが感覚と繋がらねば演奏にも繋がりません。また音楽を始めたばかりの方には、ちょっと難しいかも知れません。 具体的な練習は次のような項目で行うのがよいでしょう。 1、耳をを響きに慣らしましょう。 2、声でハーモ二ーを歌いましょう。 3、楽器で響きを作りましょう。 4、楽譜から思考を外しましょう。 5、響きの中で自由に演奏して見ましょう。 長くなるので、次回詳しく説明します。

アンサンブル、だいたい合っているはズレている

室内楽やアンサンブルなどを行うとき、「まあズレては無いな!」という感覚で演奏することは無いでしょうか? 実はこの様なとき、殆どの場合アンサンブルにならず、ズレています。 と言うのも音楽は空間に潜在意識にあるものが映し出される訳ですから、本当に合ったときは音程が合っている?ズレている?リズムは?などと考える余地なく、驚く程美しい響が広がります。このようにアンサンブルが出来たときは、必ず合ったという確信があります。 たとえ音程が合っていても、確信が無ければもう一度演奏を見直す必要があるでしょう。 次回は具体的な練習法を記したいと思います。

魔法のピアノ

ピアノは1人アンサンブル ピアノは1人でもオーケストラに匹敵する楽器とよく言われますが、音の響きの緻密さなどから私は1人アンサンブルと言うのが近いように思います。 しかもピアノは様々な楽器の音色が奏でられ、私の感覚ではタッチによって音色はもちろん音程まで変わるように思います。 そんな魅力のピアノについて感じることをいくつか記したいと思います。 ピアノは調律師が音を合わせてくれるので、音程を合わせる必要が無い、押せば鳴る…、と思われがちですが、それは大きな間違いです。学習者にとっては大きな落とし穴にもなります。 先ほど言ったよに、音程まで変わる楽器であるため、よほど神経を使わないと音がハモりません。 1人で全ての音を弾くわけですから、全ての音を完全にコントロールして演奏する必要があります。そのためには細かな練習を必要とすることもあります。またいつかこの練習法も紹介したいと思います。職人のような作業ですが、それ一つ一つが美しさに出会う楽しい時間だと私は感じます。 また、ピアノは精巧な機械の組み込まれた楽器でありながら、演奏者の身体の状態、耳の状態、精神の状態にとても良く反応します。良く使えば素晴らしい表現が出来ますが、間違うと下手が目立ちます…。 ツィーグラー奏法のツィーグラー先生は、ピアノ、歌、ヴァイオリンを教える免許を持っていたということですが、ピアノとヴァイオリンなど弦楽器の奏法は、実は全く同じと言って良いほど似ているのです。 歌の流れが身体を流れ、それが指先から楽器に入って行く感覚は全く一緒と言えます。音程を合わせる感覚は弦楽器のアンサンブルの様な感覚でピアノを演奏すると良いでしょう。 そして、両手が噛み合わず上手く弾けない、指がもつれやすいなど、難しいフレーズも丁寧に声に出して歌い、音の流れを聴覚で整理すると、絡まった糸が解けるように簡単に弾けてしまったりします。 本当にピアノは魅力的な楽器です。超絶技巧が無くても、ほんの簡単な曲ですら涙が出るほど美しく奏でられます。もっとたくさんの人が、普段の暮らしの中でピアノに接したら、社会も豊かにもなるのに…、と思います。

始めました

演奏家でもアマチュアの方でも演奏するとき、音が外れた…!間違えた…!というプレッシャーを感じる方は多いと思います。 しかし、意識を変えるだけで難なくそのプレッシャーを乗り越えることができます。 また、音を聞く感覚をちょっとスイッチをオンするだけで、音楽が生き生きと流れ出し、聴衆を魅了する音楽が奏でられるようになります。 感覚のスイッチをオンすることは、とても簡単な事なのですが、そのスイッチの場所が分からない方が多くいらっしゃいます。それを、少しでも多くの人に知ってもらい、音楽の世界を広げてもらうことが私の仕事です。 文章でどこまで伝えられるか不安ですが、どうぞお付き合い下さいね。